目次
Introduction アフリカのケータイをフィールドワークする
1.アフリカのグローバリゼーションとケータイ
2.本書のアプローチ
3.メディアのフィールドワーク
*コラム1:数字からみるアフリカのケータイ事情
*コラム2:へき地へ「つながり」を提供するグラミン銀行のヴィレッジフォン
第1章 現代日本社会をケニアで考えるということ
ーケータイの利用をフィールドワークする
1.現代を再考する
2.トゥルカナへ
3.M-PESAの衝撃
4.近代の貧困へ
5.互助関係に接合するメディア
6.互助的人間関係の基盤の上に
7.個人化の果て
第2章 道路をバイパスしていく電波
ーマダガスカルで展開するもうひとつのメディア史
1.衛星電話の衝撃
2.1990年代の電話事情
3.村落部の状況ー2009年頃まで
4.2010年のケータイ革命
5.個人にとってのモバイル機能
6.地政学的な変化
*コラム3:南アフリカケータイ旅行ーはじめてのフィールドワーク
第3章 農村の若者集団とケータイ
ー社会とメディアの個人化について考える
1.はじめにーラジカセからケータイへ
2.K村におけるケータイの利用状況
3.マリンケ社会における「若者」
4.子どものトンの増加による年齢組織の再編
5.ケータイを用いた大人との集団交渉
6.おわりにーなぜ個人化しないのか?
*コラム4:都市の若者達の社会関係を映すケータイ利用
第4章 ザンビア農村における女性のくらしとケータイ
1.農村におけるケータイの普及ートンガのM村を事例に
2.都市短期訪問
3.村でケータイを利用する
4.情報通信技術とジェンダー
*コラム5:レジリアンスとセーフティネット
第5章 ナミビア農村部におけるケータイの普及と経済活動の空間的拡大
1.ナミビアのケータイ事情
2.地方農村部における急速な普及と利用
3.経済活動の空間的な広がりー農村部の視点から
4.都市域から農村部への救済活動の拡大
5.おわりにー救済活動の空間的な広がり
*コラム6:ビジネスチャンスの拡大と生業の持続
第6章 森に入ったケータイー平等社会のゆくえ
1.狩猟採集民ピグミーの社会
2.ピグミー社会の変容
3.ガボンのケータイ事情
4.村落部の状況
5.調査地域における変化
6.平等社会のゆくえ
第7章 呪術化するケータイ
1.ケータイと呪術ー現代アフリカのふたつの現象
2.現代的現象としての呪術
3.ケータイと呪術の交錯するところ
4.呪術化するケータイに目を向けることの意義
*コラム7:ヘルスケアにおける情報通信の活用
第8章 紛争と平和をもたらすケータイ
ー東アフリカ牧畜社会の事例
1.はじめに
2.急速に普及するケータイ
3.死を招くケータイ番号
4.ケータイと紛争
5.おわりに
*コラム8:「アラブの春」とソーシャルメディア
第9章 カネとケータイが結ぶつながり
ーケニアの難民によるモバイルマネー利用
1.人をつなぐふたつのメディアーおカネとケータイ
2.モバイルマネーサービスと難民
3.「檻のない牢獄」を超えてーケニア・ダダーブ難民キャンプ
4.メディアを介した居場所づくり
*コラム9:ホストと調和して生きる
ーアフリカの自主的定着難民によるケータイ利用
第10章 ケータイが切りひらく狩猟採集社会のあらたな展開
ーボツワナにおける遠隔地へのケータイ普及がもたらしたもの
1.カラハリ砂漠でもケータイ
2.遠隔地にケータイが届くまで
3.コエンシャケネにおけるケータイの利用実態
4.ケータイが切りひらくあらたな展開
Conclusion グローバル社会のメディア研究
1.国際社会を前提とするメディア研究
2.グローバル化する社会とは何か
3.中間集団とメディア研究
おわりに |