学生さんらと村の各家をまわって、家族構成や生業形態、現金収入等についての調査をおこないました。
驚いたのは、ほとんどすべての世帯に、中東方面への出稼ぎ者がいることです。
村には現金収入源がない、またネパールには農村出身者を受け入れる労働市場が小さい。こういう状況では、労働市場を求めてやすやすと国境を越えてしまいます。
他方で、村に残された家族は棚田と段畑で栽培する自給用の米、シコクビエ、トウモロコシ、コムギ、ジャガイモと野菜に依存した生活を営んでいるが、労働力不足に陥っている世帯もありました。
こうした農村に小水力発電所と索道を建設しても、この流れは止まらないいどころか、加速する可能性すらあるでしょう。発電所や索道自体が悪いわけでは無いので、今後はこれらを利用した現金収入源となる技術を移転する必要があると思いました。
学生さんらは慣れない環境のなかでも聞き取り調査、とても良く頑張りました。