オープンゼミ 2017 のお知らせ③ 地の先へ 知の奥へ

いろいろ言いましたが、オープンゼミはみなさんを排除する手段として実施しているのではありません。
みなさんが関心のある学問分野、興味のある先生やゼミの仲間と、これから2年間勉強するために視野を拡げていただこうと思って実施している制度です。
ですから、みなさんにはぜひ、いろいろなゼミを見学した上で、所属するゼミを決めてほしいと思っています。
その過程で、できる限り相談には乗りますので、気軽に連絡してください。

内藤ゼミの雰囲気ですが…「地の先へ 知の奥へ」という国立民族学博物館の標語がわかりやすいでしょう。
必要あれば「地の果て」にでも行きます。私の研究室で徳島県の最僻地でのプロジェクトを抱えていることが多いのは、その(ほんのちょっとした)あらわれです。
私自身がアフリカやアジアの農村部に行くのも、そうする必要があるからです。

では、私たちは、なぜ必要に応じてどこにでも行かなければならないのでしょうか?
人類学の目的は、人類あるいはその価値観・認識・慣習・行動に関する普遍的な発見へたどり着くことにあるからです。
ところが人類という生き物は、集団によって行動や価値観が実に多様です。このような生物は他にありません。
それゆえ、人類のさまざまな文化の有様について理解することが重要なのです。

ただ、フィールドワーカーが人類に関する普遍的な知にたどり着くための材料は、自分の「見たもの」だけではありません。
それと同じ物事についての、人類の様々なあり方についての「比較」をおこなう材料が必要です。
それが文献に書かれている他の民族誌です。だから、文献もたくさん読むことになるでしょう。

「世界」を自分の目で見て(行き先が日本かどうかは問題ではない)、考え、行動したいという方はすこし興味を持ってくれたら有り難いです。

では、オープンゼミで待っています!

オープンゼミ 2017 のお知らせ② オープンゼミへの参加方法について

内藤ゼミのオープンゼミの日程及び参加方法についてお知らせします!

1)オープンゼミの日程

内藤ゼミでは、3年生ゼミと4年生ゼミを分けています。
本来であれば月曜の14:25-16:05の「地域総合演習」の時間=ゼミなのですが、人数が多いので「自主ゼミ」ということで開講時間を増やしています。

オープンゼミとしては3年生ゼミへの参加を推奨しています。マニアな人は4年生ゼミ(水・13:00-16:00)も見学可能ではあります。ただ、4年生ゼミに参加したい人は、3年生ゼミに参加してからにすると良いでしょう。もう後期に入りましたので卒論に関してそこそこ専門的なことを議論しています。いきなり参加しても、ついていけなくて面白くないかもしれません。

今年度後期の3年生ゼミは、毎週月曜日の12:50-16:05(2コマ分)です。ただし、11月6日(月)は、北海道で学会発表があり、月曜日の授業時までに大学に戻れないので休講です。それゆえ、今年度のオープンゼミは実質的には3回です。

【オープンゼミ(3年生ゼミ)の日時と場所】

日時:
11月13日(月):12:50-16:05 (予約制、定員6名、先着順)
11月20日(月):12:50-16:05 (予約制、定員6名、先着順)
11月27日(月):12:50-16:05 (予約制、定員6名、先着順)

場所:
総合科学部一号館 3階 情報実習室3

注意)各回、定員6人まで。先着順

2)オープンゼミへの参加方法と流れ

① オープンゼミに参加したい人は、必ず前日までに内藤にメールしてください。
② オープンゼミ参加者には、少なくとも一回は面談をすることにしています。面談日時を決めましょう。だいたい20分から1時間です。
③所属後の研究計画を立てておきたい人は、何度かやり取りをするかもしれません。

*オープンゼミに参加し、面談をした上で、研究計画がある程度見えてきたことをもって、選抜基準④該当者とみなします。

《おまけ:最強のオープンゼミについて》

11月15日(水)に開催される社会学・人類学系研究室卒論中間発表会に参加するのが良いでしょう。社会学・人類学系6研究室での卒論の内容が全てわかります!2年生も参加可能です!
また、その後の懇親会に参加して学生や先生とお話しするのも、非常に良い判断材料になると思います。懇親会への参加を希望する2年生は、幹事をしてくれている高橋ゼミの中川くんか、それが恥ずかしければ私に連絡してください。

【社会学・人類学系研究室卒論中間発表会の日時と場所】

日時:
11月15日(水) 12:30-18:15

場所:
総合科学部一号館 3階 第一会議室

懇親会は駅前の中華料理屋で、予算は3千円くらいだった気がします。

オープンゼミ 2017 のお知らせ①リクルートの方針について

オープンゼミの季節がやってきました。
今年は総合科学部の改組1期生が3年生に進級するので、リクルートの仕方が少し変わりました。

1)ゼミの定員について

定員5名=希望者が5名までなら無条件で採用。
最大8名=教員の裁量で3名まで追加可能。
→希望者が6名以上で選抜が発生

インテンシブなフィールドワークに基づく文化人類学的な研究や実践には時間がかかります。
私がかけることのできる時間と資源を少数の人間にかけることで、質の高い教育ができればと思っています。
現在おこなっているジビエプロジェクトやJRと連携した観光開発プロジェクト、あるいは新たなプロジェクトに深く関わってみたい人、海外でのフィールドワークに行きたいと思っている元気な人!を最大限サポートできればと思います。

2)選抜方法について

私がみなさんを「選抜」するなんて、そんな傲慢なことはしませんし、できません。
あなたが内藤ゼミに向いているかどうかを測る具体的な指標として、下記の4つを設定しました。
いろいろ思い悩まずに、受講している/いない、できそう/できなさそう、した/しないで判断してください!

①「地域文化論Ⅰ」か「アフリカ地域研究」を受講しているか
②「地域調査法・実習」を受講しているか、平成30年度に受講するか
③「国外(や国内)でのインテンシブな現地調査に基づく人類学的研究」あるいは「人類学的知見や方法論を応用した実践的プロジェクト」の実施計画があるか
④ゼミでおこなう研究/実践計画に関する相談を事前にしているか

①と②については、人類学のゼミに入り、人類学の卒業論文を書くのですから、それに関連する授業をある程度体系的に履修していることは当然のことと言えるでしょう。

③は、現地調査が嫌いな人は、他の方法論もあるので別のゼミを検討した方が幸せになれます!地域創生コースはいい先生ばかりですし!

④が最も重要です。仮に選抜になった場合ですが、すでに研究計画について相談している人の、研究計画の内容に基づいて判断します。これにはいくつかの意味がありますが、ひとつ基本的なこととして、そういう事前のリサーチや打ち合わせが苦痛な人は、きっとゼミに入っても苦痛の連続なのでやめておいた方が良いでしょうという親切心でもあります。

いずれにせよ、11月のオープンゼミは、学生の皆さんが多くの先生方の研究内容について触れる機会になればと思っています!

次の投稿で、内藤ゼミのオープンゼミへの参加方法を説明します。
【続く】