雑穀は我が子

東祖谷の山奥で、いまでもヤツマタ(シコクビエ)をつくっている農家さん。ただ種を絶やさないことだけを目的に栽培を続けてきた80代のご夫婦にはお子さんがいらっしゃらなかった。「このヤツマタが我が子のようなもの」だという言葉には、説得力があった。

モロコシやヒエは、常温で保存すると数年で発芽率が大幅に落ちてしまう。こうした作物遺伝資源を継承するためには、植え継いでいくことが肝心。この老夫婦の「子供」を次世代に繋ぐことができれば、と思う。「里子」を育ててくれる農家さん、いないかな?

2013年に収穫されたシコクビエの種。少し分けてもらったので来年まいてみようと思う。

2013年に収穫されたシコクビエの種。少し分けてもらったので来年まいてみようと思う。

雑穀の種子は常温で保存すると1-数年で発芽率が落ちる。

雑穀の種子は常温で保存すると1-数年で発芽率が落ちる。

雑穀ビール!

狩猟免許を取ったゼミ生のIさんが試験会場で知り合った方とお会いしました。
徳島市内の企業のCSR的な観点からの鳥獣害対策や地域づくりに関心を持つ方で、有意義なお話ができました。
雑穀ビールが開発できたらいいね、という話で盛り上がりましたが、元ネタは大学院時代に高いほうの学食で売っていたナイルビールです。
http://www.s-coop.net/goods/beer/
ま、こういう活動がちゃんと立ち上がり、つながってゆくのであれば、世界農業遺産が通っても通らなくても良いんですけどね。

徳島県・上勝町で見かけたタカキビ(モロコシ)

徳島県で見かけたタカキビ(モロコシ)

南スーダンのモロコシ酒(アルコール度数は弱い。朝食として利用することもある。マッコリ的な味がして美味)

南スーダンのモロコシ酒(アルコール度数は弱い。朝食として利用することもある。マッコリ的な味がして美味)

南スーダン南部農村で食べられているモロコシ

南スーダン南部農村で食べられているモロコシ

世界農業遺産プレゼン資料提出

世界農業遺産のプレゼンが、9月8日に東京であります。それに先駆け、プレゼン資料を2日に仕上げました。傾斜地農耕システムや雑穀栽培の特徴や、それらを保全する計画(アクションプラン)をザッとまとめました。半徹夜がこたえました。
プレゼン資料作成にあたっても、関係市町村や県、そして地元の方々にたいへんご尽力いただきました。やはり、世界農業遺産は、さまざまな方々のコミットメントが無いと申請することすらできないと再認識しました。

傾斜地農耕システムの概要

傾斜地農耕システムの概要