東祖谷の山奥で、いまでもヤツマタ(シコクビエ)をつくっている農家さん。ただ種を絶やさないことだけを目的に栽培を続けてきた80代のご夫婦にはお子さんがいらっしゃらなかった。「このヤツマタが我が子のようなもの」だという言葉には、説得力があった。
モロコシやヒエは、常温で保存すると数年で発芽率が大幅に落ちてしまう。こうした作物遺伝資源を継承するためには、植え継いでいくことが肝心。この老夫婦の「子供」を次世代に繋ぐことができれば、と思う。「里子」を育ててくれる農家さん、いないかな?
東祖谷の山奥で、いまでもヤツマタ(シコクビエ)をつくっている農家さん。ただ種を絶やさないことだけを目的に栽培を続けてきた80代のご夫婦にはお子さんがいらっしゃらなかった。「このヤツマタが我が子のようなもの」だという言葉には、説得力があった。
モロコシやヒエは、常温で保存すると数年で発芽率が大幅に落ちてしまう。こうした作物遺伝資源を継承するためには、植え継いでいくことが肝心。この老夫婦の「子供」を次世代に繋ぐことができれば、と思う。「里子」を育ててくれる農家さん、いないかな?
祖谷の雑穀をつくっているのは、いい感じのおじいさん、おばあさんたちでした。商業的には成功とはいえないけれど、生物多様性の維持に知らずに貢献している。つい忘れてしまうのですが、人間は生物としての身体を備えた存在ゆえの限界と特徴がある。生態人類学ことわざ−人はパンのみにて生きるにあらず。されどパン無くして生きることかなわず−。さー明日は何を食べて生きようか? No food No life!
みなさん、種をくださいという図々しいお願いに対して優しく応えてくださいました。ありがとうございます!いただいた種は、来年の春に試験区をつくって植えてみようと思います。広げよう四国山地の雑穀の輪!
製粉したシコクビエはウガリ(東アフリカでよく食べられている練り粥)、キビとヒエはゴハンにして、実習のときにでも食べようかしら?
本日は祖谷の雑穀栽培の様子を見に行きました。「もうほとんど栽培されていない。これが最期の一件かも」と聞いていたのですが、その農家さんから友達の輪方式で雑穀栽培農家をたずね歩いたら、でるわでるわ。ヤツマタ(シコクビエ)、キビ(コキビ)、アワ、ヒエを栽培している農家の方々にお会いできました。農家の方によればシコクビエやキビ、アワ、ヒエの種子は、採種後2年以上たつと発芽率が落ちるということです。だから少しでも良いから毎年植え続けることが大事。時にはヒトリバエといって、自然にこぼれ落ちた種子から発芽した株も、採種用にとっておく。こうした農家の方の営みによって作物の遺伝的多様性が維持されているのですね。まさに生きたジーンバンクです。ちなみにシコクビエはアフリカ原産で、主に東アフリカの人びとの食をいまでも支えています。