そばにいるよ!鑑賞

院生のOくんと、自閉症という病とともに生きることのリアリティに向き合い続けた監督の晩年を描いたドキュメンタリー映画「そばにいるよ!~自閉症(オーティズム)と車椅子の監督」を鑑賞しました。
前半は監督の生き様に焦点をあてたメイキング映像風、後半は自閉症の子どもをもつ家族の暮らしを描いたドキュメンタリーになっていました。
Oくんは、自身もしばしば吃音に悩みながらも、吃音者のセルフヘルプグループでのたわいもない会話のやりとりに注目したユニークな卒業論文を執筆しました(興味がある方は、ゼミ生の研究テーマを参照してください)。なかなかよい卒論だったけど、そろそろ他の世界に飛び込んで、自らの経験を相対化したらいいような気がします。
先日のサマーキャンプでお目にかかった方々とも再会し、親切にしていただきました。ありがとうございました。

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世界農業遺産アクションプラン

世界農業遺産のプレゼンとアクションプランの策定にむけた会議をしました。
在来農業に新たなアクターを参画させる仕組みづくりが必要なのですが、具体的なアクターや参画の仕方などを詰めていくのは本当に大変な作業ですね。幅広い方々の、さまざまな関与でなりたつ新しい在来農業システムの構築にむけて、あと一ヶ月くらい苦労しそうです(一ヶ月でできたら苦労せんわ!という話もあるが)。

急傾斜畑を俯瞰した写真(つるぎ町)

急傾斜畑を俯瞰した写真(つるぎ町)

もちきび(実の色が黒いです)

もちきび(実の色が黒いです)

地元の農産物直売店では、ハチドウも売っていたりする(東みよし町)

地元の農産物直売店では、ハチドウも売っていたりする(東みよし町)

もちには、タカキビ(モロコシ)入りとコキビ(キビ)入りもある。

もちには、タカキビ(モロコシ)入りとコキビ(キビ)入りもある。

世界農業遺産・視察対応

世界農業遺産登録に関して、いつもお世話になっている農林水産省・中国四国農政局のみなさんの現地査察をご案内しました。それに加えて今回は徳島県の関連職員の方々がたくさん。大人数で東祖谷の集落にお邪魔したので、集落のみなさんが驚いていました。ご迷惑をおかけしました。

つるぎ町を出発時に、手近な地元の商店に入りました。店先のいい場所には、タカキビ、コキビ、ソバが売られています。雑穀食は地域の食文化に根付いています。
その後、東祖谷の雑穀畑やハチドウ(ニホンミツバチの養蜂箱)およびコエグロを裁断する様子を見ていただきました。

【動画】コエグロの草を裁断する様子↓

商店の店先ではフツーに雑穀が売られている

商店の店先ではフツーに雑穀が売られている

刈られたばかりで青々としているコエグロ

刈られたばかりで青々としているコエグロ

草を運搬する様子

草を運搬する様子

オシギリという道具で草を裁断して畑にまく

オシギリという道具で草を裁断して畑にまく

狩りガール第一号

ゼミ生のIさん(3年生)が狩猟免許試験を受験し、合格とのお言葉をいただいたとのことです。おめでとう!
内藤ゼミでは狩猟免許の講習もおこなっています。

徳島県でもシカ、イノシシ、サルなどの野生鳥獣による被害が深刻化していますが、柵の設置と猟友会による駆除という対症療法的な対策が中心です。
ところが野生鳥獣駆除の担い手である猟友会の平均年齢は、すでに70歳くらいになっています。この体制は10年はもたないであろうことが予想されます。山の自然に、新たなアクターが参入することが必要です。

岐阜県にあるNOP法人 メタセコイアの森の仲間たちさんでは、若い人びとによる新たな取り組みがおこなわれています。
猪鹿庁:http://inoshika.jp
9月25-26日には、今年度の実習生らと猪鹿庁の視察に行く予定です。
こうしたとりくみを、徳島県の文脈に合わせた形にローカライズできないか考えてみようと思います。

農林水産省-明日を担う若い力 チャレンジャーズ-第56回

農林水産省-明日を担う若い力 チャレンジャーズ-第56回

徳島県自閉症協会サマーキャンプin牟岐

心理学の先生方にお誘いいただき、徳島県自閉症協会さんが毎年運営されているサマーキャンプin牟岐に参加させていただきました。

目的は、昨年美波町・阿部集落の方々と学生とで開発した、津波災害時の避難支援器具を、自閉症用にローカライズすることです。それは緊急支援の現場にみられる、いつでも・どこでも使える支援器具(ユニバーサルな支援器具)開発という思想から、特定の文脈で有効な支援器具(ローカルな支援器具)開発という思想への転換です。つまり阿部の文脈にあわせてローカライズされたものを、自閉症という別の文脈に再ローカライズする作業をします。

夜に遊びを兼ねて支援器具の使い心地をモニターしてもらいました。
それはもちろん有意義だったけど、一泊二日で自閉症協会のみなさんと生活できたことがとても刺激になりました。コミュニケーションについて、そして支援のあり方について考えさせられました。

サマーキャンプの様子
http://d.hatena.ne.jp/tokusima80/

阿部ローカルモデルのテスト風景(2013)

阿部ローカルモデルのテスト風景(2013)

雑穀畑の贈り物

祖谷の雑穀をつくっているのは、いい感じのおじいさん、おばあさんたちでした。商業的には成功とはいえないけれど、生物多様性の維持に知らずに貢献している。つい忘れてしまうのですが、人間は生物としての身体を備えた存在ゆえの限界と特徴がある。生態人類学ことわざ−人はパンのみにて生きるにあらず。されどパン無くして生きることかなわず−。さー明日は何を食べて生きようか? No food No life!

みなさん、種をくださいという図々しいお願いに対して優しく応えてくださいました。ありがとうございます!いただいた種は、来年の春に試験区をつくって植えてみようと思います。広げよう四国山地の雑穀の輪!

製粉したシコクビエはウガリ(東アフリカでよく食べられている練り粥)、キビとヒエはゴハンにして、実習のときにでも食べようかしら?

アワの種

アワの種

脱穀したヒエ(左)、ヒエの種(中央、右)

脱穀したヒエ(左)、ヒエの種(中央、右)

脱穀したキビ(左)、キビの種(右の3つ)

脱穀したキビ(左)、キビの種(右の3つ)

シコクビエの種(左)、製粉したシコクビエ(右)

シコクビエの種(左)、製粉したシコクビエ(右)

祖谷の雑穀ジーンバンク

本日は祖谷の雑穀栽培の様子を見に行きました。「もうほとんど栽培されていない。これが最期の一件かも」と聞いていたのですが、その農家さんから友達の輪方式で雑穀栽培農家をたずね歩いたら、でるわでるわ。ヤツマタ(シコクビエ)、キビ(コキビ)、アワ、ヒエを栽培している農家の方々にお会いできました。農家の方によればシコクビエやキビ、アワ、ヒエの種子は、採種後2年以上たつと発芽率が落ちるということです。だから少しでも良いから毎年植え続けることが大事。時にはヒトリバエといって、自然にこぼれ落ちた種子から発芽した株も、採種用にとっておく。こうした農家の方の営みによって作物の遺伝的多様性が維持されているのですね。まさに生きたジーンバンクです。ちなみにシコクビエはアフリカ原産で、主に東アフリカの人びとの食をいまでも支えています。

シコクビエ畑

シコクビエ畑

シコクビエの実

シコクビエの実

ヒトリバエのキビ(コキビ)

ヒトリバエのキビ(コキビ)

ヒトリバエのヒエ

ヒトリバエのヒエ

ラフティングツアー

お世話になった民宿・家曽敷さんと記念撮影した後は大歩危のツアー会社でラフティング。連日の雨による増水のため、ファミリーコースに変更。ラフティング会社のガイドは5人中3人がネパール人。これはなかなか面白い発見でした。
その後は、かずら橋と小歩危の小便小僧を見物するマスツーリズム体験。前日とはずいぶん性質の違う古典的なツアーをみるのは面白い。観光人類学の教科書みたいだ。
帰りのバスのなかで大学生と中学生が話す機会があったことが何よりでした。もう少し交流した方が良かったと反省。とにかく無事に戻れて良かった。

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ハチミツワークショップinつるぎ

つるぎ町一宇で、「徳大生と行く、夏休みハチミツ体験」を開催。ちょっと人数が多かったけど、何とか天気がもって良かった。ニホンミツバチのハチミツを収穫する際のポイントは、ミツの集め手が減らないように巣箱に残ったハチを可能な限り外に出してやること。
学習体験プロラムにするためには、まだまだ検討すべき課題がある。中学生の自由研究を2日で完成させるくらいのプログラムを用意すべきか?また、地域の方ともっと交流できる仕掛け作りが必要。

地元誌にとりあげられました
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2014/08/2014_14084965599234.html

ハチミツの収穫

ハチミツの収穫

とれたてのハチミツを口にする

とれたてのハチミツを口にする

ハチミツしぼり体験

ハチミツしぼり体験

ハチミツ石鹸づくり

ハチミツ石鹸づくり

手作りピザ

手作りピザ

ブルーチーズと絞りたてハチミツのピザ

ブルーチーズと絞りたてハチミツのピザ